こんにちは。いつもご覧いただきありがとうございます。
今回は【自分はアイデア(アイディア)には自信があると思っている人への注意】をテーマに述べていきます。
「企画を考えるのが得意」「クリエイティブなことが好き」「課題・問題点によく気づく」
いずれも仕事を行う上では大切な能力・性格ですが、アイデアをアイデアのままにしていませんか?
アイデアに自信があるのは良いことですが実行できていますか?
はじめに断っておきたいのは「アイデアに自信がある」ことを否定しているわけではありません。
むしろ今の時代は「言われたことだけやる指示待ち人間」「自ら率先して物事を行えない」といった人も増えており、アイデアマンは様々な職場で重宝される存在だと思います。
ただし、それは思いついたアイデアをちゃんと「実行した場合」の話です。
ビジネスにおける成功者が考えるアイデアとは
「アイデア」に対しては様々な人が独自の意見を述べていますが、ビジネスにおける成功者と呼ばれる人々は往々にして「アイデアとは無価値である」と言っています。
いくつかご紹介しましょう。
「素晴らしいことを思い付いたらすぐに行動すること。アイデアに価値はなにもない。実行することが大事だ」
ラリー・ペイジ(Google創業者)
「実行こそが全て。これが私の持論である。アイディアは課題克服の5パーセントにすぎない。アイディアの良し悪しはどのように実行するかによって決まると言っても過言ではない」
カルロス・ゴーン(ルノー・三菱自動車・日産自動車会長)
「どれだけ良いアイデアがあっても実行しなければ成功もしないし失敗もしない。それは時間の無駄でしかないでしょう」
柳井正(ユニクロ創業者)
「アイデアの良い人は世の中にたくさんいるが、良いと思ったアイデアを実行する勇気のある人は少ない」
盛田昭夫(ソニー創業者)
おわかりでしょうか。共通しているのはアイデアそのものが無価値ということではなく、「そのアイデアを実行・具現化できたかが重要」ということです。
アイデアと努力どちらが大切かで引用されるエジソンの言葉の意味
「アイデア(発想力)と努力どちらが大切か」という議論においてよく引用される言葉に、エジソンが言ったとされる「1%の才能と99%の汗(1%のひらめきと99%の努力)」があります。
日本では「努力が大事」という意味で使われてきた後、「実は誤訳で1%のひらめきがなければ99%の努力は無駄」という意味だという説が広まりました。
しかし実際は
- エジソン本人が様々なインタビューにおいて努力こそがひらめきに必要なものであり、努力が最も重要であるという趣旨の発言を多くしている
- 現代アメリカでも天才には努力が必要の意味で用いられている
とのことです。
さらに調べたら元々は「インスピレーションが2%と98%の汗(努力)」の様ですね。
いずれにせよ、最低限のアイデア(自分が進むべき方向性)が浮かんだら後はその達成に向けて行動・努力することが大切だということです。
完璧なアイデアを求めるほど行動できなくなる
多くの人は「完璧なアイデア」を求める傾向にあります。
実行に移すためにも「ミスが無い様にしよう」「より良い方法はないか吟味しよう」と考えます。しかしそれは実行から遠ざかるばかりで何も生み出しません。
もちろんチャレンジが大切だからと言って無計画に行動しても失敗するでしょうが、どんなにアイデア上では完璧に見えてもいざ事項に移すと予期せぬ出来事は起こるものです。6~8割程度のアイデアでまずやってみて修正していく方が得るものも多いのです。
「完璧を恐れるな。完璧になんてなれっこないんだから」
サルバドール・ダリ(画家)
ミスを許さない風潮が見せかけの完璧を求める環境を作っている
そうは言ってもなかなか即実行できる人は多くありません。特に日本は「集団」「空気」「習慣」などを重んじ、時に「同調」を強いる傾向があります。「周りと違うこと」や「ミス・失敗」を極端に責めることもあります。そのためミスを恐れて「まだアイデアが完璧じゃないから」と考えているふりをして実行するのをできるだけ後延ばしして、できない言い訳を作ろうとするケースも見受けられます。
斬新なアイデアには2種類ある
「自分ならもっとこうするのに」「やらせてくれたらすぐにでももっと良くなる」
自分の発想力に自信のある人は課題や問題を見つけてはこう考えます。しかし、そういった人たちが考える「自分が思いついた斬新なアイデア」というものには、実は2種類存在するのです。
斬新なアイデア1:他の人も既に思いついたけどあえてやらなかった
斬新なアイデアの1つ目は他の人も既に思いついたけどあえてやらなかったことです。
「今まで誰もやらなかったことにチャレンジする」と自称クリエイターが独自性を強調することがありますが、大抵の場合は環境・資金・人員、奇を衒(てら)いすぎているなどの理由により、既に別の人が考えついていたものの実施されなかったというケースがよくあります。
斬新な発想も時には大切ですが、何故王道と呼ばれる従来の方法が長く行われているかも考察したり理解しないと活きたアイデアにはなりません。
「新しい発想を得ようと思うならまず誰かに話を聞け」
本田宗一郎(本田技研工業:ホンダ創業者)
斬新なアイデア2:本当に役立つ斬新なアイデア
斬新なアイデアの2つ目は「本当に役立つ斬新なアイデア」です。
特別な才能がない人間が思いつくアイデアは、ほとんどの場合1つ目の方です。
「本当に実行可能か?」「机上の空論になっていないか」を確かめた上で提案することが望ましいですね。
アイデアに自信がある人は要注意な理由とは?:まとめ
最近各SNSで自論を延々と書いている人達をよく見かけます。中には、一見すると素晴らしいアイデアを語っている人もいます。
あるいは「自分はもっとできる。今は準備中だ」といった雰囲気の人もいます。
しかし、どちらもなんだかんだと理由を付けて一向に行動には移していないことが多いです。
私自身も前職では色々とイベントを企画し実施させて頂きましたが、一方で深く考えを落としこめておらず口先だけで実行できなかったものも山ほどあります。
そうした経験があるからこそ今となっては「企画力には自信があります」とはなかなか言えません。
ネット上で素晴らしいアイデアを披露している方々には是非まず実行・行動してほしいですね。
「アイデアは人間の熱意、熱心に対する神の報奨である」
松下幸之助(松下電気:パナソニック創業者)
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