近江商人に学ぶ商売の心得十訓とは

こんにちは。いつもご覧いただきありがとうございます。
今回は 近江商人の商売心得 三方良しに関連した「商売の心得十訓」についてご紹介します。

近江商人:商売の心得十訓のイメージ画像

(画像:Teaching Othersによる自作)

当サイトではテキストをコピーされたら通知が来るようにしていますが、1日に最低5回はこの心得がコピーされています。

それだけ現在の仕事・ビジネスにも通じる考え方ということでしょうか。

近江商人 商売の心得十訓とは

近江商人の「商売の心得十訓」とは、以下の10ヶ条からなる商売において重要なポイントを書き記したものです。

 1 商売は世の為、人の為の奉仕にして、利益はその当然の報酬なり
 2 店の大小よりも場所の良否、場所の良否よりも品の如何
 3 売る前のお世辞より売った後の奉仕、これこそ永遠の客をつくる
 4 資金の少なきを憂うなかれ、信用の足らざるを憂うべし
 5 無理に売るな、客の好むものも売るな、客の為になるものを売れ
 6 良きものを売るは善なり、良き品を広告して多く売ることはさらに善なり
 7 紙一枚でも景品はお客を喜ばせばる つけてあげるもののないとき笑顔を景品にせよ
 8 正札を守れ、値引きは却って気持ちを悪くするくらいが落ちだ
 9 今日の損益を常に考えよ 今日の損益を明らかにしないでは、寝につかぬ習慣にせよ
10 商売には好況、不況はない、いずれにしても儲けねばならぬ

※色々調べたのですが、出典元とされる『近江商人の末裔 奥村酒造酒造株式会社HP』というのが見つかりませんでした。

近江商人 商売の心得十訓 横書きの画像

ネットで検索して出てくる画像はどうやら書籍のものなので、著作権に配慮しかつ見やすいように画像も作ってみました。

近江商人 商売の心得十訓 横書き

(画像:Teaching Othersによる自作)

近江商人 商売の心得十訓 縦書きの画像

こちらは縦書きになります。幅の都合で文字が小さく見づらいかもしれません。申し訳ありません。

近江商人 商売の心得十訓 縦書き

(画像:Teaching Othersによる自作)

近江商人「商売の心得十訓」:解説

では次に商売の心得十訓それぞれについて簡単な解説をしていきます。

商売の心得十訓1:商売は世の為、人の為の奉仕にして、利益はその当然の報酬なり

たまに「幸せな事が起こると怖い」「お金をもらうことに後ろめたさを感じる」と言う方がいますが、報酬を貰っていいんです。幸せになっていいんです。

とりあえず自分に言い聞かせた方が人生良くなりますよ。

商売の心得十訓2:店の大小よりも場所の良否、場所の良否よりも品の如何(いかが)

店の大きさよりも立地の良し悪し、更には場所の良し悪しよりも商品の良し悪しが大切という意味です。

「如何」とは「いかが」と読み、「どう、どのように」という意味です。

商品 > 場所 > 店構えという順に重要さを説きつつ、マーケティングの重要さを説いていますね。

商売の心得十訓3:売る前のお世辞より売った後の奉仕、これこそ永遠の客をつくる

その場限りの商売ではなく、顧客との関係を築くことの大切さ。営業テクニックでいう所のフォロー、更にリピーターの重要性を説いていますね。

商売の心得十訓4:資金の少なきを憂うなかれ、信用の足らざるを憂うべし

商売に最も必要な信頼の大切さを説いています。

「正しいやり方をしていれば、今 手元に資金が無くても必ず手に入る」というのは別のビジネス書でもありました。

商売の心得十訓5:無理に売るな、客の好むものも売るな、客の為になるものを売れ

プロダクトアウト(作り手が売りたいと思った商品を売る方法)や

マーケットイン(消費者のニーズに応えた商品を売る方法)よりも

マーケットアウト(社会が本当に必要としているものを作って売る方法)が重要だと説いていますね。

日本のガラパゴス携帯が廃れ、スマートフォンが売れたのが良い例ではないでしょうか。

商売の心得十訓6:良きものを売るは善なり、良き品を広告して多く売ることはさらに善なり

これもマーケティングの重要性、そして事業の拡大への繋げ方を説いています。

近江商人は主に明治時代より活躍したそうです。発祥は鎌倉時代にまで遡ると言われています。

どんなに良い商品でも人々に知られなければ売れない。当たり前のことですが、広告の重要性をはるか昔から知っていたんですね。

商売の心得十訓7:紙一枚でも景品はお客を喜ばせばる つけてあげるもののないとき笑顔を景品にせよ

「影響力の武器」でいう所の返報性の法則好意の法則、ネットビジネスならフロントエンドに相当する部分ですね。

やはりお客様を喜ばせファンを作ることは大切です。

商売の心得十訓8:正札を守れ、値引きは却って気持ちを悪くするくらいが落ちだ

正礼とは「しょうふだ」と読み、適正価格を書いて商品に貼る札のことです。

相手によって値段を変えないので商人の公正さや信用を示すことに繋がります。

また、実は安くする方が他に魅力・価値を提供しづらくなり売れなくなるという販売の基本的考えでもありますね。

ただし、近年ではバーゲンなど時期で値引きをしたほうが売れることも事実です。

商売の心得十訓9:今日の損益を常に考えよ 今日の損益を明らかにしないでは、寝につかぬ習慣にせよ

大切なのは売り上げより利益という考え方です。数字に強くなるのはビジネスで欠かせません。

例えば、「A:年商1億円・B:年商2000万円」の場合、一見するとAの方が良く見えます。

しかし実は、Aは経費に9000万円かかっていて、Bは500万円しか経費を使っていなかったとしたら、

「A:利益1000万円<B:利益1500万円」となり、Bの方が利益率の高い企業となるわけです。

商売の心得十訓10:商売には好況、不況はない、いずれにしても儲けねばならぬ

実際では好不況の波はあるものですが、それを言い訳にせずに知恵と努力を惜しむなといった所でしょうか。

確かに世間が苦しい時にもアイデアを出し、工夫して成果を出す企業は存在しますね。

近江商人 商売の心得十訓:まとめ

三方良し で伊藤忠商事さんを例に出しましたが、松下幸之助さんもこの十訓を参考にしたそうです。

「昔のものは良くできている」「温故知新」などの言葉がありますが、やり方・手法・方法は新しくなっても商売の本質というのはなかなか変わらないものなのだと思います。

こうした心得や理念を社員と共有している企業は厳しい時代にあっても生き残り、成長していくことでしょう。



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