『マネー・ショート 華麗なる大逆転』予告編動画
引用元:シネマトゥデイ公式
『マネー・ショート 華麗なる大逆転』
先日、久しぶりに映画を観ました。
『マネー・ショート 華麗なる大逆転』という、
2008年9月にアメリカで起きた、投資銀行リーマン・ブラザーズの破綻(はたん)、
これによる世界的な金融危機をいち早く察知した人々の闘いや苦悩を実話をベースに描いた作品です。
タイトルには「華麗なる大逆転」とありますが、実際の内容は、華々しさはあまり感じず、正直かなり色々な事を考えさせられます。
特に、実際投資に関わっている人は。
FXや様々な投資を行っている友人数名と行きましたが、僕ともう一人はちょっと落ち込みに近い感覚を受けましたね。
マネーショート:予備知識
まず、この映画は観る人を選びます。
なぜなら、金融に関するワードがポンポン飛び出してくるからです。
時折メタ的な演出で解説が入る時もありますが、全く金融に興味が無い人が例えばブラピ目当てで観たりすると、内容が頭に入ってこず「???」となるかもしれません 笑
と言うわけで、簡単に作品で出てくるワードや内容を金融マンではない僕なりに解説しますね。
※できるだけ簡素に「イメージとしてこんな感じ」というレベルで書くので詳細が知りたい方はwikipediaや金融市場に詳しい方のを追加で探してみる事をオススメします。
ショート(short 売り建て、売りポジション)
「髪型ってショートとロングどっちが好き?」のショートでも
「思考回路はショート寸前」のショートでもありません。
ここでのショートとは『売り(売り建て)』の事です。
FXなどをやっていないとイメージしづらいのですが(僕もFXは今のところやっていないのでちょっとした知識しかありませんが)、
「将来的に値下がりする(下落する)」と判断した投資対象を売って、値下がりした時点で買い戻して決済する投資手法の事です。
(逆の「買いポジション」をロングと言います。慣れないとややこしいですよね 笑)
映画のキャッチフレーズに「世紀の空売り」と付けられていますが、空売りとはちょっと意味が違います。
ちなみに帰国子女の友人曰く、実は邦題のマネーショートも、意味が通じないらしいです。
(原題は「ザ・ビッグ・ショート」)
サブプライムローン
プライム(prime):優れた + サブ(sub):下に = 信用力の低い人向けのローン
図にしてみました。
(間違ってたらごめんなさい)
金利すら払えないような低所得者、違法労働者に「住宅価格の上昇」を担保に高金利でローンを通します。たとえ払えなくなっても家を指し押さえるわけです。
(銀行と不動産屋が儲かります)
MBS(Mortgage-backed securities 不動産担保証券)
銀行はこれを不動産担保融資を裏づけとして発行された証券化商品にしました。
住宅価格が上昇していたため、格付け機関はこの証券に高評価をつけます。
その結果、ハイリスクを含むにも拘らず売れまくります。
(銀行が更に儲かります)
CDO(Collateralized Debt Obligation 債務担保証券)
MBSなどの内、国や企業に対する貸付債権や公社債といった大口金銭債権を裏付資産とするもの。
(更に銀行が儲かります。そして投資家も売買する事で儲かります。)
儲けつづける為、危険なもの(格付けでも低評価な支払いも滞りそうなもの)と比較的低リスクな案件を混ぜた商品も乱発します。
CDS(Credit Default Swap クレジットデフォルトスワップ)
社債や国債、貸付債権などの信用リスクに対して、保険の役割を果たすデリバティブ契約のこと。「信用リスクの売買」
ここら辺で「???」となる人も多いかと思いますが、映画内では「ジェンガ」「料理」「カジノでの勝ち負けに更に賭けをする人の増殖」などで表現されるのでなんとなくでも見ていれば掴めるようになっています。
マネーショートを凄く簡単にまとめると
銀行がサブプライムローンを思いつきました
↓
それを証券化(MBS、COD)して世界中に売り出しました
↓
「ん?これ何か危険じゃないか?」と予見する男が現れました。
↓
その男は「これらの証券とかはいずれ暴落するから、下がったら儲かる仕組み(CDS)を作れば売れる!」と画策しました。
↓
この、「実は今の流れはヤバい」事を偶然知った人が数名(主演の残りの男たち)いて、それぞれがバブルの波を制するために奮闘するが…
という内容です。
コメント
hi!
spam??