五月病になりやすい人とは?原因、症状、予防・対策、治し方

五月病のイラスト・イメージ画像

(画像:pixabayの画像を元にTeaching Othersが編集)

こんにちは。いつもご覧いただきありがとうございます。

GW(ゴールデンウィーク)も明けて学校や会社が始まり、はや数日経ちますが、皆さん調子はいかがですか?

・やる気が出ない
・頭痛、腹痛などの体調不良
・食欲不振

といった症状が心身に出ているあなた、それは五月病かも知れません。

五月病とは

五月病とは、四月に起こる「入学、進学、入社、転勤」など生活の変化、あるいは冬の寒さが終わり暖かくなる気温や気候の変化など、新しい環境になかなか慣れないことによる精神的な症状のことをまとめて呼んだものです。

春先に起こる変化を頑張って乗り越えた後の連休(GW)により、燃え尽き症候群のような状態になってしまう人が多いです。この記事の読者の中にも経験者がいるのではないでしょうか。

 

なお「五月病」という言葉は正式名称ではなく、精神医学用語でもありません。

医学的には「抑うつ状態」や「適応障害」などの精神疾患と定義されます。

・抑うつ状態とは:様々な原因によりストレスを感じて行動や感情に支障をきたす状態のこと

・適応障害とは:特定の状態がその人にとって大変つらい状況なため、「イライラしやすい」「涙もろい」など言葉や気分、行動に症状が出ること

 

五月病を英語で言うと?

五月病を英語では “May blues” または “Spring blues” と表現するそうですが、五月に特別な変化がないため、海外には五月病はなく日本だけのものです。

そのため、この表現では伝わらない場合もあるので代わりに

“post-vacation blues”(長期休暇のあとに来る憂鬱さ)

もしくは

“spring fever”(季節の変わり目である春に合わせて陽気になったり、逆に不安定になったりする様子)

の一種と説明するとイメージが伝わりやすいそうです。

 

また医学的には “Seasonal Affective Disorder”(季節性情動障害)と表現するそうです。

 

五月病になりやすい人の特徴とその原因とは

先にご説明した通り、五月病は 四月から始まる環境の変化に対するストレスが主な原因なため、一般的には新社会人(新入社員)や大学1年生(関西方面では「1回生」と言うそうですね)に起きやすいとされています。

しかし実際には年齢は関係なく、小学生などの子供や、中高生、高齢者であってもストレス次第で同様の症状が出るようです。

 

中でも「真面目」「几帳面」「完璧主義」な性格の人が五月病になりやすい傾向にあります。何故なら環境の変化には人間関係の変化も付いてくることがほとんどだからです。

今まで以上に頑張ろうと気持ちを新たに新シーズンに臨むものの、これまでとは違う人付き合いや活動により気負いすぎてしまい、今まで以上に心身に負担がかかっていまいます。

その疲労感をゴールデンウィークで気分転換しようとあれこれ活動して、かえって消耗してしまうのです。

 

五月病の症状とは

五月病は人によって様々な症状が出ます。

以下に例を出すのでチェックしてみてください。

※症状が重い方は自己判断に頼らず病院で診断を受けることをオススメします。

 

気持ち、精神的な症状としては以下の様なものがあります。

  • 抑うつ
  • イライラ
  • 落ち込み
  • 人とあったり何かをしたりする気になれない
  • 不安感
  • 焦燥感
  • 虚脱感

 

身体的な症状としては以下の様なものがあります。

  • 慢性的な疲労感
  • 肌荒れ
  • 日中の眠気
  • 不眠
  • 貧血
  • めまい
  • 体の冷え
  • 動機や息苦しさ

 

五月病の予防・対処法・解消について

基本的には気分転換をしてストレスをなるべく減らす、溜めないようにするのが五月病の予防や・対処法・解消に効果的です。

  • 軽めのストレッチや運動を行う
  • 適度に日を浴びる
  • カラオケで好きな歌を歌う
  • 心地よい音楽を聞く
  • アロマを焚く
  • ハーブティーや紅茶など気が休まる飲み物を飲む
  • 人に悩みを相談したり会話を楽しむ
  • 温泉に浸かる
  • マッサージを受ける
  • 食生活を改善する

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五月病には「幸せホルモン=セロトニン」を含んだ食事が良い

五月病など、心や気持ちが沈む症状に対しては、セロトニンの増加が効果的です。

セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、メンタルバランスを整える作用があり、不足すると暴力的になるなど情緒不安定になります。

私は医者や科学者ではないので調べた範囲でしか書けませんが、セロトニンは「トリプトファン」という必須アミノ酸と、「ビタミンB6」を材料に作られます。

セロトニンができるまでを図解した画像

(画像:Teaching Othersによる自作)

セロトニンに関連した記事:仕事に笑顔を奪われていませんか?

 

五月病を甘く見てはいけない!? 重病に繋がることも

「五月病は甘え」と言われることもよくあります。

確かに休み明けで学校や仕事に行きたくないのを五月病のせいにする人もいるでしょうが、深刻な場合は「うつ病」などの精神障害、「心身症(心への影響が大きな要因の身体疾患)」につながる恐れがあります。

不調が長く続いたり症状が悪化する場合は早めに診察を受けた方が良いでしょう。

メンタルクリニックのHPによると、周りの人は変に励ましたりせず話を聞いてあげるのが良いようです。

 

五月病にまつわるエピソード・豆知識

ここからは余談になりますが、五月病に関するエピソードや、ちょっとした豆知識をご紹介します。

五月病という言葉が中国のSNSで使われている

つい最近のニュースに「中国のSNSで五月病がよく見かけるようになった」というものがありました。2013年頃から徐々に固有名詞化していったようです。

 

五月病の由来は東大生!?

五月病という言葉は元々、長く苦しい大学受験を終え新生活を迎えた大学生に対して使われていました。しかもその起源は東大生にあったようです。

「五月病」というのは、1960年代にあの東京大学の駒場キャンパスで大学関係者より広まり使われ始めたと言われています。

引用元:第五回五月病&うつ病後の就職・転職活動その①「そもそも五月病とは?」(クリックすると別タブで開きます)

 

五月病は流行語になったことがある

1968年の流行語に五月病だったそうです。その他に流行った言葉は「サイケ」「ズッコケル」「ハレンチ」。歴史を感じますね。

 

まとめ

「五月病にならないためにはストレス発散」と言っても、そう簡単にストレスフリーとはいかないのが現代社会です。

近年ではゴールデンウィークの休み明けから徐々に症状が現れ始める「六月病」という言葉も出始めました。

「多少の無理は当たり前」「休むのは悪いこと」という風潮の職場もまだまだ日本には多いかと思います。

しかし、それで心や身体を病んでしまっては何のために頑張っているのかわかりません。

五月病にかかわらず、普段から上手く息抜きする方法、趣味や好きなことを作っておくのは大切ですね。

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