AISAS(アイサス)の法則
『電通が提唱(2005年6月に商標登録) した、インターネット普及後における、消費者の購入に至るまでのプロセス、その頭文字を取って略したもの』です。
ネット普及以前に用いられていた、『 AIDMAの法則 』から変化した消費者に対応するモデルです。
『AIDMA』から
↓
『AISAS』へ
人が物やサービスを買うにはおおよそ上記の様な段階を取ります。
(ネットの出現により『検索』という行動が表れたのがAIDMAからの変化ですね)
そのため、この段階を意識した案内文を書いたり、マーケティングをする際に効果的とされます。
AISAS:それぞれの意味
Attention:注意
Interest:興味・関心
Search:検索
Action:行動・購入
Share:共有
順を追って具体的に考えていきましょう。
あなたはあるお菓子メーカーの社員で新しいお菓子を売る事になりました。
商品自体は既にあります。まずあなたはどうしますか?
認知段階
Attention(注意)
当然ですが、まずは対象となるお客様にその商品であるお菓子を『知ってもらう』ことから始まります。
まだその商品の事を知らないお客様の注意・意識をこちらに向く様にします。
主な方法としてはチラシ、TV・ラジオ・雑誌・各種サイトでの広告や口コミ(ツイッター等のSNSでの拡散は近年目覚ましいですよね)などです。
感情段階
Interest(興味)
お客様に知ってもらったら、
次は、「目新しい」「おいしそう」などの『興味・関心』を抱かせます。
行動段階
Search(検索)
その商品に興味を抱いたお客様は、『まず買う前に、Googleなどで情報を調べてみる』『周りの人に評判を聞いてみる』などの『検索』をします。
Action(行動 実際の購入も含みます)
そして、実際に購入しようと決めたら、実店舗であれば『お菓子のパッケージに直接触れてもらう』、『用意した試食をしてもらう』、そして『買ってもらいます』。
ネットや通販だったら『注文をしてもらいます』。
Share(情報共有)
その後、ブログやSNS、クチコミサイトなどで、買ったお菓子の感想などの『情報を投稿(情報共有)』します。
AIDMAとの違い
AIDMAと異なる点としては行動段階までの流れが、
AIDMAの方では売り出す側からの一方通行に近い仕掛けだったのに対し、
AISASの方では消費者が自ら調べ、買うかどうかの判断を自ら持つ
という所にあります。
もちろん全ての商品に対してどちらか一方が有効という訳ではありません。
例えば毎回買っている食材や日用雑貨をわざわざSearch(検索)したり、Share(共有)したりしませんよね?
個人的にブログやツイッターのネタに上げる人はいても、それでその商品(例えばコンビニで買った弁当)の売り上げが劇的に変化することはまれでしょう。
この一連の流れを意識する事で、『どの部分にポイントを置くか』といった販売戦略が立てやすくなります。
ですが、ソーシャルメディアの発達により、『自ら検索する(能動的)』だった部分にも変化が現れ、このモデルであっても対応しきれないケースが出ています。
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