こんにちは。いつもご覧いただきありがとうございます。
今回は【Jアラート】についてご紹介します。
このサイトのメインテーマであるサイト運営や仕事とはズレてしまいますが、命がなければ仕事どころではないので、改めて【Jアラート自体の仕組みや受信時の行動】および【危機管理】について解説します。
「Jアラートが鳴らなかった」「鳴ってから数分じゃ何もできない」という人に仕組みや対応を知る機会としてご活用いただければ幸いです。ではまずこのページではJアラート自体について述べていきます。
Jアラート(j alert)=全国瞬時警報システムとは
Jアラート(j alert・ジェイアラート)とは、全国瞬時警報システム(ぜんこくしゅんじけいほうシステム)の通称で、
- 「弾道ミサイル情報」
- 「津波警報」
- 「緊急地震速報」
など、対処に時間的余裕のない事態に関する情報を「国から住民まで直接瞬時に」伝達するためのシステムです。
内閣官房・気象庁から消防庁を経由して送信し、市町村防災行政無線等を自動起動します。
ちなみにJアラートのJは日本大百科全書によるとJapanのJとのことです。
Jアラートの概要
Jアラートの具体的な概要については総務省消防庁作成のPDF:Jアラートの概要 (※クリックすると別枠でPDFファイルが開きます)で確認できます。
以下はPDFをJPEG化したものです。
出典:総務省消防庁ホームページ (外部サイト)
Jアラートがスマホに表示された時の画面
上の図にある通り、地域に備え付けられた防災行政無線の他、エリアメールや緊急速報メールでも通知されます。
以下は実際に私のスマホに届いた画面(アプリに保存されているものを再読)をスクショしたものです。
ミサイルが日本を通過した後にもう1通届きました。
Jアラートの音は緊急地震速報などと同じ
北朝鮮が弾道ミサイルを発射してからわずか数分後にスマホが鳴りましたが、以下の様な誤解をしている人がいました。
「緊急地震速報の音だったからちゃんと確認しなかったら、Jアラートでミサイルの情報が表示されていた。でも国民保護サイレンは鳴らなかった」
という発言がネット上にありました。上の図にある通り、地震や自然災害もミサイルも発信元は同じJアラートなため、iphone、Androidにかかわらずスマホにミサイル情報が届く時に鳴る音は同じです。
国民保護に関わる警報のサイレン音
武力攻撃が実際に発生したと認められた場合はその地域に警報のサイレンが鳴ります。
これは緊急速報メールとは別の音で、内閣官房 国民保護ポータルサイト (外部サイト)では実際になる音が確認できます。
学校や会社での訓練などに使用することは許可されています(上記の内閣官房 国民保護ポータルサイトより)。
ただし、むやみに複製したり鳴らすのは違法になります。
ツイッターでも緊急速報メール音をツイートする人が複数いたようですが、これも国で禁止されているので注意が必要です。
Jアラートは設定をしないと鳴らない場合もある
「緊急速報メールの音がうるさい、こわい」などの理由で受信をオフにしている人がいます。また、知らないうちに受取拒否設定にしてしまっているケースもまれにあります。
そんな音がなるほどの「緊急事態」なので、万一に備えてちゃんと通知される設定にしておいた方が自分のためにも良いかと思います。
iphoneで緊急速報が通知オンになっているか確認する方法
「設定アプリ」を開いて「通知」をスクロールし「緊急速報」が「オン」になっているかを確認してください。
Androidで緊急速報が通知オンになっているか確認する方法
アンドロイドはau・docomo・softbankそれぞれが別のアプリを使っていて設定が異なるのでご自身の機種やキャリア名で検索すると良いかと思います。
ちなみに私の機種は「au Xperia Z3 SOL26」ですが、「au災害対策」というアプリを開くと
- 「災害用伝言板」
- 「緊急速報メール」
- 「災害用音声お届サービス」
- 「災害関連情報」
という項目があり、ここから受信設定や届いた通知を再読すること、音量やバイブの設定ができます。
Jアラートはスマホの電源オフや機内モードにしていると届かない
電源OFF、圏外、機内モード(電波を受信しない設定)、通話中ではJアラート(緊急速報メール)は鳴りません。
Jアラートは一部の格安スマホでは届かないので防災情報用アプリを入れる必要がある
楽天モバイルの特定の機種など、一部の機種ではJアラートが鳴らない仕様なため、防災情報アプリを予めダウンロードしておく必要があると総務省や販売会社が呼びかけています。
ちなみに私の場合は、SIMはUQmobileですが機種はauのままなためちゃんと鳴りました。
Jアラートは日本全国で鳴るわけではない
今回の対象地域は北海道・青森県・岩手県・宮城県・秋田県・山形県・福島県・茨城県・栃木県・群馬県・新潟県・長野県でした。
ネット上では「Jアラートが鳴らなかった」という意見も見受けられましたが、これはフィルタリング機能により必要な情報を必要な場所に伝達できるようになっています。むやみに危険を煽って余計な被害を出さないように工夫が施されています。
また、日本の領土や領海に落下もしくは通過する可能性がない場合は鳴りません。
排他的経済水域(EEZ)内にミサイルが落下する可能性があるときは、Jアラートは使用されませんが、船舶や航空機に対して迅速に警報を発するとのことです。
Jアラートが鳴った範囲が広い理由
先ほど述べたように、今回Jアラートが鳴った地域は 北海道・青森県・岩手県・宮城県・秋田県・山形県・福島県・茨城県・栃木県・群馬県・新潟県・長野県 と相当範囲が広いものでした。
この理由は「着弾予想範囲と避難時間を考慮した結果」です。
ミサイル発射時刻が日本時間の5時57分。Jアラートが避難指示を出したのが6時2分。
6時6分には北海道襟裳岬(えりもみさき)を通過し、6時12分にそこから東に約1180kmの太平洋上に落下しています。
着弾予測をより正確に出そうとすると計測時間が長くなり避難時間がなくなり、警報を早めるために発射直後に鳴らすと見当違いになってしまう恐れがあるので、両方を考慮した結果が今回の範囲なのです。
また、今回は北朝鮮の思惑通り太平洋まで飛びましたが、万一失敗して途中でミサイルが停止してしまう可能性もあります。そうすると日本の領土に落ちるため、このタイミングで鳴らすしかなかったという側面もあります。
Jアラートについて記事にした理由
2017年8月29日午前5時58分ごろ、北朝鮮が弾道ミサイルを発射し避難の必要がある対象地域に【全国瞬時警報システム(通称:Jアラート)】が鳴りました。
この時、私(札幌在住)は友人と24時間営業のファミレスでPC作業をしておりましたが、自分も含めて誰一人避難や対応をしていませんでした。
平和に慣れすぎていて有事の際に取るべき行動を知らないし、また今のままではとっさに行動できないと感じましたのでこれを機に記事にしました。
まとめ
まずはJアラートについてまとめてみました。
総務省もCMを打ったりと周知に力を注いではいましたが、私は調べて記事に書くまで恥ずかしながら名前ぐらいで具体的なことを知りませんでした。
仕組みを知らないまま批判している人もいますが、本当に時間が無い中で生存率を少しでも高めるためのシステムです。国民が理解してしっかり活用するのが大切だと実感しました。
関連記事:Jアラートが鳴ってからミサイル落下までの数分間で生存率を上げる方法
この記事のカテゴリー:「 暮らしの豆知識 」 一覧
コメント