Jアラートが鳴ってからミサイル落下までの数分間で生存率を上げる方法

      2017/09/07

前回の記事:北朝鮮ミサイル発射で感じたJアラートを今の内に理解・確認しておくべき必要性 ではJアラートの概要や仕組み、実際にスマホに届く時の画面や音についてご紹介しました。

今回は【Jアラートが鳴ってからミサイル落下までの数分間でできること】について、北朝鮮ミサイルや日本の防衛とあわせてご紹介します。

北朝鮮ミサイルのコースとJアラートから導かれる「避難時間4分」

砂時計の写真:避難時間が少ないイメージ

Jアラートが鳴った範囲が広い理由については関連記事でも触れましたが、ZFさんのブログ:北朝鮮ミサイルのコース(外部サイト)では「北朝鮮が威嚇で撃てそうなエリア」や「今回のミサイルがもし着弾コースだったら?」といった内容が図解入りで紹介されています。この図は「わかりやすい」としてツイッターで4500以上リツイートされています。

この記事からもわかるように、Jアラートが鳴ってからの避難時間は『多くて4分程度』しかないというのがわかります。




 

Jアラート警報後の数分間でできること:今の内に確認すべき危機管理

今回、「警報が鳴ってもたった4~5分じゃ何もできない」と多くの人が思ったのではないでしょうか。

「役に立たない仕組みに90億円もかけている」と安倍政権を酷評する意見も見受けられます。

 

自分も最初は同様に「たった数分じゃな」と思っていました。しかしこれこそが平和ボケしている証拠だなと調べていく内に考えを改めました。

「数分しかないから避難できない」ではなく、『数分間で出来ること』を瞬時に考え行動に移さなければなりません。

 

J.S.S.C 日本安全保障危機管理学会(外部サイト)によると、フランスなどは子供達に軍用教範とほぼ同様の核爆発防護の基本が描かれた絵本やパンフレットを配布しているとのことです。

これにより、欧米では

「コンクリートや石造りの建造物の陰に入る」
「道路の側溝に入る」
「目を保護する」

など、有事の際への対応を子供の内から知っているのです。

 

広島原爆投下時に屋外にいた人の内、ある人は熱線で蒸発、たまたま壁の後ろにいた人は軽いやけどのみで命を取り留めたという話もあります。

この様に、一瞬の行動でその後の被害や生存率が想像以上に変わってきます。

 

まずは目と耳を守る

手で顔(目や耳)を覆う写真

ミサイルが着弾した時に怖いのは直撃はもちろんのこと、爆発による飛散物です。

この時は目が損傷しないことが第一で次に耳を保護することが大切です。

4本の指で「目を保護」し、親指で「耳穴」を塞いで守ります。

手などは飛んできたガラス破片などで負傷してもまだ治療できますが、失明したら後の生活はもとより、その場から逃げることも困難になります。

 

目と耳を保護しつつ、できるだけ素早く固い遮蔽物の物陰に隠れる

 

これはJ.S.S.Cやそこから出されている『究極の危機管理』に掲載されている方法で、想定されているのは核攻撃ですが、ミサイルによる爆風についても同様の対策は効果的でしょう。

 

日本のBMD(弾道ミサイル防衛)について

防衛省の平成28年版防衛白書によると、BMD:Ballistic Missile Defense(訳:弾道ミサイル防衛)システムの説明やミサイル攻撃への対応方法が解説されています。

防衛省:BMD(弾道ミサイル防衛)の図解

参照:図表III-1-2-7:BMD整備構想・運用構想(イメージ図)

 

これによると、自動警戒管制システム(JADGE:Japan Aerospace Defense Ground Environment)による連携を通じた上層と下層での迎撃を基本としています。

上層:ミッドコース・フェイズでの迎撃について

ミッドコースフェイズ(中間段階)とはロケットエンジンによる加速や方向の変化が終了し、ミサイルが大気圏外に出て軌道を整え慣性飛行している段階のことで、イージス艦による迎撃(SM-3:スタンダードミサイル3型)や地上発射型のGBI(Ground Based Interceptor)での迎撃を行います。

 

下層:ターミナルフェイズでの迎撃について

ターミナルフェイズ(終末段階:大気圏へ再突入したミサイルが着弾するまでの段階)でTHAAD(Terminal High Altitude Area Defense)、パトリオットPAC-3システムによる迎撃を行います。

 

 

様々な文献を見ると、それぞれの撃退成功確率は度重なる訓練と実験で80~90%とあり、中には「ミサイルの撃退はできない」と主張するところもあります。

当然、「今からミサイルを○○から※※に向かって□□時に撃ちます」とわざわざ教えてくれる訳がないので、実際の確率はこれよりも下がる可能性が高いです。

また、迎撃に成功したとしてもその位置が低いためにその残骸や破片が落ちてくる事も考えられます。

だからこそ、緊急時には自分で自分の身を守ることも想定しておかないと、とっさに行動に移せず後悔することになります。

 

まとめ

東日本大震災の被害経験がある青森では「Jアラート後すぐにホテルで館内放送、数百名が直ちに地下室に避難、安全が確認されると解散」という危機管理がしっかりなされました。

また関連する出来事として、イスラエルの人達が地面や車の陰に伏せて生存率を上げる様子がツイートされているのも見かけました。

繰り返しになりますが、『与えられた避難時間はわずか数分間しかない』 『しかしその間にできることはある』というのを忘れず、有事の際は即座に行動すること、そのために知識を身に着けておくことが大切だと感じました。




 

記事の著者紹介
札幌在住のフリーランスです。webコンテンツ作成(サイトや動画作成、webライティング講座など)を中心に活動しています。
より詳しくは☞プロフィール
サッカーサイトもやっています☞サカボン

※当サイトのご利用、いつも応援して下さる方 ありがとうございます。ブクマやコメント、シェア共有など励みになります!

※当サイトはリンクフリーですが、記事の無断転用ではなくリンクでの引用をお願いします。

 - ブログ