DeNAのWELQ(ウェルク)閉鎖で問われるサイト・記事の質とSEO

※2016年12月7日に謝罪会見があったので内容を追記しました

こんにちは。いつもご覧いただきありがとうございます。

今回は「DeNAが運営するサイトであるWELQ(ウェルク)を含めた10サイトが非公開化された」ことを受けて「サイト・記事の質とSEO」について述べていきます。

ブログを書いている時の写真

(画像:poxabayより引用)

大手企業のDeNA(ディー・エヌ・エー)がその資本力を背景に、内容の真偽に関係なくSEO対策というテクニックを使って、検索結果の上位に自分のサイトの記事を表示させる問題が起きました。

この件について詳しく解説すると共に、今後のサイトのあり方についても述べていきます。

DeNA(ディー・エヌ・エー)のWELQ(ウェルク)一時閉鎖へ

引用元:産経ニュースより

ディー・エヌ・エー(DeNA)は29日、運営する健康情報サイト「WELQ(ウェルク)」を一時閉鎖すると発表した。掲載した記事の医療情報に医学的に根拠のない誤った内容が多く含まれているとの指摘が相次いだためで、再開時期は未定。

※引用元及び全文は 産経ニュース さん(外部サイト)でご確認ください。

上記の発表は DeNA(ディー・エヌ・エー)のHP →「プレスリリース」に掲載されています☞ 代表取締役社長兼CEO 守安功からの一連の事態に対するお詫びとご説明

この出来事は、自社の商品やサービスをネット上で発信している企業はもちろんのこと、サイトやブログを作りたい・育てたいと考えている個人にとっても他人事ではないので改めてご紹介します。

 

「WELQ(ウェルク)」とは

まず「WELQ(ウェルク)って何?どんなサイト?」という疑問もあるかと思うのでそちらからご紹介します。

WELQ(ウェルク)というサイトについて

WELQ(ウェルク)とは、DeNA(ディー・エヌ・エー)が「ココロとカラダの教科書」というキャッチフレーズのもとに運営していた「美容や健康、医療」に関する情報を扱うキュレーションサイト(=まとめサイト)のことです。

 

WELQ(ウェルク)の何が問題になったの?

WELQ(ウェルク)で書かれている記事の内容の多くで、以下の問題が見つかりました。

・薬機法(旧薬事法)違反とみられる内容の掲載

・医学的に根拠がない内容の掲載

・他のサイトからの無断転載やリライト(少しだけ手直し)した記事の掲載

 

更にこれらの記事を、ベイスターズという野球の球団オーナーでもある大企業が、その資金力を使って内容も確認せずにSEOで大量に上位表示させたため、DeNA(ディー・エヌ・エー)及びWELQ(ウェルク)に関して批判が殺到、あちこちのサイトでも炎上したため閉鎖・謝罪という形になりました。

 

ためしにGoogle(グーグル)の検索窓で「welq (←スペース)」と打つと関連ワードに「炎上」「評判」「問題」などが挙がってしまう状況です。

また、記事の内容に対しては「記事を書いた人(ライター・キュレーター)が勝手に書いているのでDeNA(ディー・エヌ・エー)側では削除できない」という対応をしていたことも批判の原因でした。

 

DeNAが運営するWELQ(ウェルク)以外の8→10サイトも非公開化に

この騒動に対してDeNA(ディー・エヌ・エー)はWELQ(ウェルク)以外にも、運営している10のサイトの内、女性向けファッションのまとめサイト「MERY」以外の iemo、Find Travel、cuta、UpIn、CAFY、JOOY、GOIN、PUULという8つのサイトを非公開化したと発表しました。

「非公開化」というのは閉鎖とは違い、しばらく非表示にして内容を修正し、折を見て再度公開する予定の様です。

MERYは運営組織が異なる事や内容を修正済みのため今のところは現状維持。

追記:MERYについても記事の内容で引用の範疇を越えた転載など著作権の侵害にあたるものが見つかったため、非公開にすることを発表しました。これでDeNA(ディー・エヌ・エー)が運営に携わる10サイト全てが非公開化という事態になりました。

 

追記:12/7にDeNAがこの件に関して謝罪会見

2016年12月7日、DeNA(ディー・エヌ・エー)の小林賢治 執行役員、守安功 社長兼CEO(最高経営責任者)、南場智子 取締役会長が会見を開き、今回の騒動に関しての謝罪、経緯や原因、今後の対応について述べました。

DeNAの謝罪内容

  • 当社のサービスを使っている皆様、取引先、株式投資家、すべての関係者に多大なるご迷惑とご心配をおかけしたことをお詫び申し上げます
  • 著作権者への配慮が欠けていた。痛切に反省している
  • いつから重要な情報を扱うようになっていたのかと愕然とした。経営者として不覚です
  • WELQで信憑性の怪しいものが含まれていたこと、それが医療情報だったことには大変申し訳ないの一言です

 

WELQ(ウェルク)騒動の経緯・原因

※会見での記事作成プロセスを元に自分で作成

画像:welqのネットビジネス形態:サイト記事作成のプロセス

(画像:Teaching Othersによる自作)

  • (ゲーム事業の伸び悩みを受け)新しい事業を探し作っていかなければ、という事で様々な事業に挑戦してきたが上手くいかなかった。その時にメルカリやスマートニュースなど外部のスタートアップの勢いが目についた。そこでiemoとMERYを回収しキュレーションメディア事業への足掛かりとした
  • しかし、スタートアップの成長性やスピード感、新しい事へ挑戦するスピリット精神と、一部上場企業としての体制構築のバランスをうまく取ることができなかった

 

DeNAによる今後の対応

  • キュレーションメディアなどのの権利侵害や著作権侵害、WELQの記事が原因で健康被害を受けた人などに関する相談窓口を開設
  • 第三者委員会を設置して、原因を究明し抜本的な対策を講じる
  • 「辞めるつもりはなく、信頼を回復して企業を成長させていきたいと考えている」(守安功 社長)

 

WELQ(ウェルク)事件と「サイトや記事の質・SEO」

以前からGoogle(グーグル)は「サイトはコンテンツが重要で質の高いサイトが上位表示される」といっており、アップデートの度に質が悪いサイトは順位を落とされました。

 

Google(グーグル)はサイトの質を重視

Googleでは、2016年9月下旬にペンギンアップデート4.0も行われ、より一層「サイトの質」が問われるのが現状です。

※「サイトの質」とは:内容が正確である・記事数が充実している・1つの記事における文字数が一定以上 など、その判定基準は約200ありますがGoogleは不正防止のために非公表にしています。

 

そうは言ってもまだまだSEO対策は必須

しかし今回のWELQ(ウェルク)事件が示す通り、まだまだSEOの知識があれば内容によらず検索結果の上位表示を独占でき、多額の広告収入を得ることができてしまうのです。

 

SEOとは

SEOとは「Search Engine Optimization(サーチ・エンジン・オプティマイゼーション)」の略で「検索エンジン最適化」のことです。

何かに関する記事を書いた時、誰かがそれについて検索した時、Google(グーグル)などの検索エンジンで上位にその記事が表示される様にすることです。

 

正確な内容、ユーザーが求めている情報であれば問題ありませんし、むしろ本来はそういった記事が上位に表示されるためにSEOがなされるべきですが、WELQ(ウェルク)ではとにかく稼げればいいという姿勢がみられ、記事内容のチェックなど管理体制がきちんとなされていなかったのでここまでの騒ぎになってしまった訳です。

 

WELQ(ウェルク)の記事が「1文字1円以下」だった

WELQ(ウェルク)の記事内容だけでなく、ライター・キュレーターに支払われる金額も取り沙汰されています。そこでは WELQ元ライターが告発した1文字1円以下の実態 (外部サイト)などが取り上げられていました。

 

今後はwebライター格差も広がり「情報の質」が求められていく

サイトやブログを介して行われるネットビジネスにおいて「ライティング」、即ち「記事が書ける」というのは必須の能力です。

そして記事には「質」と「量」、両方が求められます。

 

今回のWELQ(ウェルク)の様にひたすら「量」で攻めるというのも戦略的にはまだまだ有効です。

一般に「外注化」と言って 「ランサーズ」 や 「シュフティ」  等のサイトでWebライターに記事作成を依頼する方法があります。それを解説している情報商材もあります。

しかし低賃金で雇うため記事の質も低い傾向があり、酷いと他サイトをまるまるパクった記事が納入される事もあるそうです。これらの対策には「コピペチェックツール」がいくつかあります。

 

今後はやはり「情報の質」が求められていくでしょう。

既に一部では「コンテンツライター」という質を重視した記事作成やサイト作成を手掛ける人達もいます。

 

DeNAのWELQ(ウェルク)閉鎖で問われるサイト・記事の質とSEO:まとめ

SEOには「ホワイトハット(SEO)」と呼ばれる検索エンジンのガイドラインやルールに沿った手法と、そうではない「ブラックハット(SEO)」と呼ばれる手法があります。未だにブラックハットのセミナーも行われています。

短期的には結果が出やすいからブラックハットがなくならないのでしょうが、度が過ぎると今回の様な事になりかねません。

自社の商品やサービスの情報発信を考えている、あるいは既に行っている企業・個人にはぜひ情報の正確さや質、自分の仕事にこだわったサイト・ブログ構築およびビジネスを行ってほしいですね。

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